お手伝いさせてもらっているプロジェクトの取材で長和町に本社のある齋藤木材さんの加工工場にお邪魔してきました。工場好きとしては申し分ないサイズと轟音でしたのでここに記しておきます。
丸太もりもりゾーン
まず駐車場の目の前に広がるのはおびただしい量の丸太。ここに並んでいるのは山から切り出され指定の長さに切りそろえられた丸太。
丸太を指差して社長さんに樹齢を聞いたら60年くらいかな?というので、失礼を承知で数えてみたら年輪59個!さすがです!
フォークリフトをタクミに操縦するこの人、女性社員だそうです。すげー
皮ムキムキゾーン
続いて丸太の皮を回転するゴッツイ歯で削っていくゾーンです。丸太がレールに沿って流れていき、その先にぐるぐる回る回転式のメガ皮むき器が待ち構えています。
出てきた丸太はこの通り素っ裸!
スライスゾーン
皮ムキムキゾーンの隣にはスライスゾーン。これまた巨大なバンドソー。しかも2連。
レーザーで墨出しして、バンドソーで豪快に割り切って行きます。
木がゴロンゴロン回されてあっという間に板に加工されていきます。
綺麗に重ねるゾーン
板状に加工された木はこんな感じで隙間が均一になるように綺麗に積み重ねられます。
強制乾燥ゾーン
綺麗に積み重ねられた板は、工場脇のボイラー室へ。ここで木の中に残っている水分を蒸発させ強制乾燥させるとともに唐松特有の「ヤニ」をなるべく出し切ります。
ちなみに、このごっついボイラーの燃料は、製材工程で出た木の皮や切り屑、端材を燃やして燃料にしているとのこと。余すことなく資源を活用しています。
こちらは燃料用ではなく、端材を粉砕したウッドチップ。牛さんの寝床になるようです。
強度チェックゾーン
齋藤木材さんで作っているのはしっかりと強度計算された集成材。一枚一枚強度の違う木材をどうやって指定された強度の集成材にするかと言うと、一枚一枚強度を測定して、異なる強度の木を組み合わせることで規定の強度になるようにするそうです。
この木に塗られた色が強度を表している
貼り合わせゾーン
強度計算された組み合わせの板たちに接着剤を塗布して張り合わせるゾーンです。こんな感じで組み合わせられます。
ちょっとわかりにくいけどボンドを塗布する機械
それをこちらのごっついプレス機にセットして圧着させます
隙間からにじみ出る接着剤。木工する人なら、これがどれだけ無駄なく塗布されてるかわかるはず。
ちなみに横方向だけでなく、こんな感じにギザギザ加工を加えることで理論上は縦方向にもどれだけでも伸ばせるらしい!
運搬とかがあるので基本4m材が多いそうです。
いやー、やっぱ工場見学は楽しいですね。終わったあとの耳の痛さと充実感が違います。ざーと駆け足で1時間程度で案内していただきましたが、山から切り出された丸太があっという間に加工されて住宅などでもよく見る集成材になっていく様はまさに圧巻。しかもとことん資源を使い切る=ゴミ(産業廃棄物)をほとんど出さないオペレーションに驚きました。